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- 司法書士の新人研修
毎年10月に司法書士試験の合格発表があります。
合格後は、登録すればすぐに司法書士として活動することができます。
しかし、「試験合格=実務ができる」というわけではありませんので、新人を対象として数か月にわたる研修が開催されます。
各都道府県には「司法書士会」がありますが、司法書士会ごとに行う研修から全国単位で行う研修まで様々です。
具体的には下記のような研修を受けることになります。
①中央新人研修(前期・後期制)
・前期日程 12月後半の3日間(神戸またはつくば)
・後期日程 1月後半の4日間(全国8会場)
②ブロック新人研修
全国8つのブロックに分かれての研修。
開催時期は各ブロックで違いますが、多くは1月上旬から中旬です。
③配属研修
各司法書士会で行います。
実際の司法書士事務所で実務を学びます。
④各都道府県ごとの研修
各司法書士会ごとにその地域の特性に合わせた研修を行います。
⑤特別研修
全国8つ会場に分かれての研修。
簡易裁判所の代理権を取得するためには必修です。
※③④は実施していない会もあります。
私は平成17年度の司法書士試験に合格し、平成18年の年明けから研修を受講しました。
今とは多少日程が違いますが、約3か月間は研修づくしでした。
正直なところ、講義の内容はあまり記憶にありません(汗)
しかし、司法書士業界を全く知らなかった私はワクワクしながら受講し、試験を突破した全国の同期たちと交流を深めました。
それから10年が経過した現在、私は①を担当する中央新人研修所の所員として活動しています。
実は、中央新人研修での講義は、具体的に実務に直結するものばかりではありません。
司法書士の職責や使命を学ぶことを目的とし、そのために多くの時間が割かれます。
まさに「司法書士の基礎」を学ぶ場です。
実務家として実務能力を高める研修が必要であって、中央新人研修は不要ではないか、という意見をいただくこともあります。
しかし、司法書士という制度がなぜあるのか? なぜ必要とされているのか?
これまでの長い歴史の中で先輩方が培い、発展させてきたこの制度の上に胡坐をかいていては、
司法書士という制度はあっという間に他の業種に飲み込まれてしまいます。
今、中央新人研修に携わる中で、資料を目にしたり、講義を聴いたりする機会が多くあります。
新人の頃にはピンとこなかったことも、10年経った今では胸に刺さるものがあります。
これから司法書士を目指す方もいらっしゃるかと思います。
試験に合格することがまず最初のゴールであり、「司法書士」という大きな世界に飛び込むスタートです。
試験勉強には表れない司法書士の世界が広がっています。
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