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- 「遺言代用信託」が人気みたいです
1月16日の日経新聞に「相続金受け取り、信託で手続き簡単、通販も登場」の記事がありました。
詳細の内容は、有料のため紹介できませんが、「遺言代用信託」は便利ですよという記事です。
ちょうど広島銀行の「遺言代用信託」商品が紹介されていましたので、
こちらを参考に「遺言代用信託」についてみてましょう。
「遺言代用信託」のメリットは?
広島銀行ホームページでのポイント1「受取人さまからの請求で速やかに財産をお支払します!」
→これが「遺言代用信託」一番の便利さとなります。
預金名義者が亡くなったことを金融機関が知ると、その預金口座は凍結されてしまいます。
しかし、「遺言代用信託」を使用することで、あらかじめ定められた資金を相続人等が受け取る事ができます。
広島銀行ホームページでのポイント2「元本保証&預金保険の対象なので安心です!」
→このポイント2はあまり「遺言代用信託」の利点とは関係ないかと思いますが、
大事な預金が元本保証と預金保険あるのは安心です。しかし、その分運用利息は期待できません。
広島銀行ホームページでのポイント3「3つのコースから受取り方法をお選びいただけます!」
→「一時金」「定時定額」「一時金+定時定額」の3つのコースから選択できます。
この「一時金」は遺言でも可能ですので、「遺言代用信託」でなければできないという訳ではありません。
ただ「定時定額」は「遺言代用信託」でしかできません。
例えば、「預金が多額にありまとめて子供が相続すると、無駄遣いすのではと心配なので、
毎年〇〇円を受け取り方法とする」、などが考えれます。
※「一時金」…預金者死亡後に簡単な手続きで、受取指定された者が簡単な手続きで一時金を受け取れます。
※「定時定額」…定期的に定額を、指定口座に金融機関が振り込みます。
「遺言代用信託」のデメリットは?
こちらも、広島銀行の「遺言代用信託」商品を参考に解説してみます。
①費用がかかる。
広島銀行の商品の場合、最初に信託財産の1.08%(税込)が発生いたします。
例えば1千万を信託すれば10万8千円がかかります。
ただ、遺言を作成すればそれなりの費用は発生いたしますので、
この程度の費用であればあまりデメリットではないかもしれません。
②信託財産の最低額が決まっている。
広島銀行の場合、最低額は500万円です。
ですのでその金額以下の場合は、そもそも「遺言代用信託」ができません。
②途中解約が原則できない
これが一番デメリットではないでしょうか?
信託した時は余裕があると思ったが、その後の生活・健康等に理由により
手持ち資金では足りなくなった場合など、困ってしまいます。
遺言であれば、何度でも書き換えることができ、
口座にある金銭も自由に使用ができます。
結局「遺言代用信託」はお勧めなの?
私は、「定時定額」「一時金+定時定額」コースであれば、利用する価値はあると思います。
ただし、自分自身の老後に必要なお金をよく計算してからです。
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